公開日:2020年5月2日
生命保険には、「掛け捨て型の生命保険」と「貯蓄型の生命保険」と呼ばれるものがあります。
結論を先にいうと、将来のもしもに備える生命保険は「掛け捨て型の生命保険」をおすすめします。
ここでは、「掛け捨て型の生命保険」をおすすめする理由を「貯蓄型の生命保険」と比較しながらご説明します。
「掛け捨て型の生命保険」と「貯蓄型の生命保険」とは
一般には掛け捨ては払った保険料は返ってこない、貯蓄型は払った保険料が返ってくると認識されていると思います。
掛け捨て型の生命保険とは?
そもそも生命保険は、大勢の人がお金を出し合い、仲間に不測の事態が生じた際に、その出し合ったお金が渡るようにするための助け合いの精神から生まれた仕組みでした。
したがって自分自身の身に何も起こらなかったり、生命保険を解約した時には支払ったお金は戻ってきません。
これを保険の世界では「掛け捨て」と言っています。
掛け捨ての生命保険は保険期間(生命保険に守ってもらえる期間)が決まっており、その期間を無事に過ごせばほとんどの場合支払ったお金は戻ってきません。
そのため、貯蓄型の生命保険に比べて保険料は安く設定されています。
貯蓄型の生命保険とは?
貯蓄型と呼ばれるものとは?
では、貯蓄型の生命保険とはどのようなものかというと、それは終身保険や養老保険という保険商品は必ず保険金が受け取れる仕組みになっている保険のことをいいます。
そのため、支払った保険料が返ってくるから「貯蓄型」と言われるわけです。
また、養老保険は一定の期間内に亡くなった場合は死亡保険金を、その期間中無事に過ごせば死亡保険金とほぼ同額の満期保険金という保険金を受け取ることができます。
以上のことからこれらは掛け捨てではなく貯蓄型と言われているのです。
「掛け捨て」という名前から掛け捨て型の生命保険は損をするというイメージから貯蓄型の生命保険が好まれる傾向にあるようです。
実際、保険会社では終身保険や養老保険など数多くの貯蓄型保険が販売されています。
貯蓄型はすべてが積み立てられているわけではない
貯蓄型であれば毎月何万も支払った保険料が積み立てられ、将来利息を付けて返してくれるという期待からお得な気分になるというのは理解できます。
ですが、貯蓄型の保険だからといって、支払った保険料がすべて積み立てられているわけではありません。
保険料の中には、生命保険会社を運営するための経費や保険金の支払いのための費用(掛け捨て)も含まれており、支払った保険料の一部が契約者の「貯蓄」として積み立てられていきます。
つまり、貯蓄型の保険とは、本来の掛け捨ての生命保険と貯蓄が組み合わさった商品であると言えます。
史上最低の低金利時代といわれ…
金利の高かった時代であれば、貯蓄部分の利回りが良かったため、高い金利が将来にわたって保証されていたので、貯蓄として魅力的がありました。
ですが、今は史上最低とも言われる低金利の時代となり、生命保険で貯蓄をするメリットというものは失われました。
「保険で得をする」というのはもはや過去の話となりました。
掛け捨ての保険と貯蓄型の保険の詳しい説明はここでは省略しますが、保険金の額や加入者の年齢など条件が同じであれば月々支払う保険料は「掛け捨て」の保険のほうが貯蓄型の保険より格段に安くなります。
貯蓄型の保険に支払うはずだった差額を投資信託や株式投資などで運用したほうが将来受け取れる額は大きくなる可能性は高いということは間違いありません。
さいごに
自分で資産を運用する自信がなく、貯金のつもりでお金を貯めたいという人なら貯蓄型の保険もよいですが、毎月数万円の保険料を支払うのが難しかったり、自分で資産を運用する自信があるのなら、生命保険は保険料の安い掛け捨て型の保険をおすすめします。