単利と複利の違い説明できますか?銀行預金の金利の違いとは

公開日:2020年2月18日

銀行にお金を預けると、利息がついて預けていたお金が増えるということはご存じかと思いますが、実際どのような仕組みで利息がつくかご存じですか?

1年間預けるとどのくらいの利息がつくかを率で表したものを「金利」といいます
例えば金利が1%なら、1年間お金を預けると預けた額の1%分の利息がつくということを意味し、100万円を1年間預けたら1万円の利息がつくことになります。

※実際には、記事執筆時点の普通預金の金利は0.001%という低い水準にありますから、100万円を1年間預けても利息は10円程度となります。

ここでは、実際にどのように利息を計算するのかをご説明します。
キーワードは「単利」と「複利」です。

利息のつきかたは2種類

利息の計算方法には「単利」と「複利」の2種類があります。

単利

単利とは、最初に預けた金額に対して毎年利息がつく金利を言います。
言い換えると、最初に預けた金額にしか利息がつかないということです。

では、ここで1000万円を0.1%の金利(単利)で5年間預けた場合の利息を計算してみましょう。

※以下の計算には利息に付く税金は考慮していません。

これは、預け入れた金額×金利×預けた年数で計算できるので以下のようになります。
0.1%は0.001として計算します。

このようになり、毎年元本1000万円に対して毎年1万円づつ利息がつき、5年後には合計5万円の利息がつき、総額1005万円となります。

複利

複利とは、単利が常に最初に預け入れた元本に対して利息がつく計算方法だったのに対して、2年目以降についた利息も元本として組み入れて計算をします。

つまり、ついた利息に対してもさらに利息がつくということで、元本の額は毎年増えていきます。

計算は以下のように行います。

預金額を引く前は利息がついた合計額(元利合計)となります。

図で示すと次のようになります。

この例では単利でも複利でもあまり大きな違いはないように思われますが、投資などで金利が高く、運用資金が増えるとこの複利の効果というものはすごく実感することができるでしょう。

「固定金利」と「変動金利」の違い

ここで、金利の種類についてもみておきましょう。

金利には「固定金利」と「変動金利」(または途中で金利タイプを変更する「固定金利選択型」もありますが、ここでは割愛します。)

固定金利とは、預入時の金利が満期まで適用される金利のタイプをいいます。
ほとんどの定期預金はこの固定金利タイプとなります(一部変動金利もあります)。

また、変動金利とは、その時々の経済状況などにより金利が変動するタイプで、普通預金は変動金利となります。

固定金利と変動金利はどっちが得なのか?

固定金利と変動金利のどちらを選ぶべきかはその時々の経済状況により異なりますが、一般に景気がよく物価が上がりそうだというときは市場金利が上昇するので変動金利を、逆に景気が悪く市場金利が下がりそうな時は、固定金利であれば金利の低下を防ぐことができます。

金利選択の目安

景気がよい時 金利が上がるので変動金利
景気が悪い時 金利が下がるので固定金利