結婚は人生においてとても大きな転機となります。
出産や子育て、マイホームの購入など近い将来、大きな費用が必要になるため、早いうちからお金を貯めておく必要があります。
なので、家計の管理がとても重要です。
お互いに無理せず、ストレスを抱えないように家計の管理をどのように行うのかははじめに決めておいた方がよいでしょう。
ここでは、家計の管理にはどのような方法があるのかについて4つのパターンをご紹介します。
目次
共働きの場合
夫婦ふたりが共働きの場合、それぞれ収入があるので、夫婦ふたりで対等に家計の管理をしている家庭も多く、一つのお財布をふたりで管理するのか、別々のお財布でそれぞれ管理するのかのパターンに分けられます。
ふたりでひとつのお財布を管理する「共同財布型」
このパターンは、毎月のふたりの収入を合算してそのなかから必要な費用を支払うパターンです。
管理はどちらかまたは二人で行い、必要なものがある場合は、そこから支出するという方法です。
お財布が一つであれば残高もわかりやすく、なによりも「ふたりのお金」という意識も働くため、無駄遣いを抑える効果が期待できます。
さらに、ここから決まった額を貯蓄に回して、残りのお金でやりくりすることで貯金がしやすくなるというメリットもあります。
- ふたりのお金という意識が芽生え、貯蓄もしやすく、節約をしようという気持ちも強くなる
- 何にいくら使っているのかがわかりやすい
- お互いが自由に使えるお金が少なくなる
負担する項目を決め、残りは個別に管理する「お財布別々型」
これは、夫婦それぞれ自分のお財布で別々にお金を管理をするという方法です。
これは、お互いに負担する費用の「項目」や「負担額」をあらかじめ決めておき、残った分はそれぞれ個別に管理をするというやり方です。
たとえば、夫が家賃、保険料を負担し、妻が食費や、日用品、光熱費などを負担するというように項目ごとにあらかじめ決めておくのです。
残りはお互いに貯金をしたり、自由に使えるお金となります。
しかし、この方法をとると、費用を負担する項目によっては不公平感が出てしまうこともあります。
そんなときは、どちらかの負担が大きくなってきたと感じたら、定期的に負担する項目を見直すとよいでしょう。
または、負担する額を決めておくという方法もあります。
毎月の生活費が20万円かかるのであれば、お互い10万円づつ出し合います。
そして足りなければそれぞれ半分づつ負担するという形です。
ですが、これらの場合、お互いにいくら貯金できているのか不明確になりがちなので、あらかじめ毎月の貯蓄額を決めて一つの口座に入れるなど、毎月一定額を貯蓄できるようにするとよいでしょう。
収入に差があると実質的な負担割合が増える
お互いに同じ額を負担しているので一見平等に見えるこのやり方ですが、二人の間に収入の差があると実質的には負担割合が増えることになります。
例えば、毎月お互い10万円づつ負担しようと決めた場合、片方の給料が40万円、もう片方が20万円だった場合、自由に使えるお金がそれぞれ30万円、10万円になります。
そんな時は、多くもらっている方が多めに出してあげるなど配慮してあげるとよいでしょう。
収入が増えたり、片方の収入が減ってしまった時など、片方の負担が大きくならないように負担額の定期的な見直しも必要となるでしょう。
- お互い自由に使えるお金が増える
- お互いが支出を分担しているため、家計について話し合いをする機会が増える
- お互いの自由度が高いので、無駄遣いがあっても気づきにくい
- 項目で負担している場合、金額差により不公平感が生まれることがある
専業主婦の家庭の場合
家計の管理は妻が行い、夫にお小遣いを渡す「お小遣い制」
お小遣い制は専業主婦の家庭に多いパターンです。
夫が妻に給料を全額渡し、その中で妻が生活費のやりくりし、夫は妻からお小遣いをもらうという方法です。
妻が一人で家計を管理するので、管理がしやすく、お小遣いが定額であれば、予算化しやすく、収支の計画が立てやすいといったメリットがあります。
家計のやりくりは女性の方が得意なことが多く、このパターンで家計を管理している家庭も多いでしょう。
ただ、日々の家計のやりくりに一生懸命になるあまり、住宅ローンや保険料の支払いなどの大きな固定費を見直すなどの長期のマネープランニングには気が回りにくくなりがちなので、定期的に二人で話し合いを持つとよいでしょう。
- 一人で家計を管理するので管理がしやすい
- お小遣いが毎月決まった額の場合、予算化できるので計画が立てやすい
- もらう側はお小遣いを自由に使うことができる
- お小遣いをもらう側は家計全体への関心が薄れやすい
- 自分で稼いだお金なのに自由に使えないという不満が起こることがある
夫が資金を管理し、生活費を妻に渡す「生活費手渡し制」
これは、食費や光熱費、日用品など生活に必要なお金を妻に渡し、それ以外の費用を夫が管理する方法です。
日頃から数字に慣れていてマネープランニングに自信がある夫であれば、このパターンを選ぶことが多く、特に、銀行員や経理など金融系の仕事をしている人であればこのパターンを選ぶことが多いようです。
このパターンの場合、全体を管理している夫の満足度は高くなるのですが、家計全体が見えない妻は不安になることがあります。
定期的に家計の状況などを夫婦の間で共有して妻の不安を取り除いてあげることが大切です。
さらに、妻が自由に使えるお金がない場合、不満を覚えることもあるので、妻にもお小遣いを渡すなどの配慮が必要になります。
- 夫からすれば自由に使える金額が増える
- 家計の全体が見えず妻が不安になることがある
- 妻が自由に使えるお金がないため不満が起こることがある
おすすめの家計管理方法は?
専業主婦であれば「お小遣い制」、共働きであれば「共同財布型」
夫婦や家計状況によっていろいろと考え方もあると思いますが、おすすめは、専業主婦であれば「お小遣い制」、共働きであれば「共同財布型」です。
夫婦別財布型であればお互いの自由度は高いのですが、将来しっかり貯蓄をしていくためにはやはり、お財布はしっかりと管理したいものです。
専業主婦であれば、普段の買い物や固定費の支出についても妻がよくわかっているでしょうから、夫が無駄遣いをしないためにしっかりとお財布の紐を結んでおくことが貯蓄を成功させるためのポイントです。
夫婦共働きの場合も、一つのお財布にふたりのお金をまとめることによりお互い家計への関心が高まり、無駄遣いを減らし、貯蓄を成功させやすいのではないでしょうか。
将来のライフプランを見据えた家計管理ができるように、ぜひ参考にしてみてください。