以前であれば車を使いたいときは購入して所有するか、レンタカーを借りるかのどちらかが一般的でした。
多くの人が自動車を所有していますが、最近では、自動車を所有するには維持費がかかるためなどの理由により、特に若い世代では車を持たないという人が増えています。
そんな中、購入・レンタカー以外にも自動車を利用するための選択肢が増えています。
ここでは、購入・レンタカーとそれ以外の自動車利用の方法を比較します。
いままでの自動車の利用形態
購入
まず最初は自分で自動車を購入して所有するという方法です。
もっともポピュラーな方法で、実際に所有している人も多いでしょう。
費用としては以下のようなものがかかります。
- 購入代金
- 維持費(税金・保険料・駐車場代・ガソリン代)
自動車を所有するにはもちろん自動車の購入代金がかかります。
新車は軽自動車であれば100万円程度、普通自動車は150万円から数千万円にもなるものもあります。
さらに、各種税金や自動車保険料金、駐車場代やガソリン代が必要になります。
つまり、自動車にかかる費用のほとんどは利用者が負担します。
自動車の維持費については以下もご参照ください。
自動車を所有するメリット
自動車を所有するメリットは、なんといっても何の制約もなくいつでも自由に自動車を使うことができ、自由にカスタマイズや必要な機器を取り付けることができるので、完全に自分だけの空間を作ることができます。
日常の買い物や通勤、レジャーなどいつでも好きな時に使えるというのが最大のメリットでしょう。
さらに、自動車が不要になったり、買い替えの際には下取りや売却も自由にできます。
- いつでも好きな時に使える
- 自由にカスタマイズできる
自動車を所有するデメリット
自動車を所有するデメリットは、費用が一番高いということです。
車体購入時には車体購入代金がかかり、登録時に必要な費用や、保有中でも車検・税金・保険料などまとまったお金が必要になります。
さらに、駐車場代・ガソリン代も全額負担する必要があります。
さらに、自動車に関して手続きが必要になった場合、名義変更手続きなど代行してくれるサービスもありますが、基本的にすべて自分でやらなくてはいけません。
日常的に自動車をよく使うのであれば、維持費はかかりますが、所有するのが一番便利でしょう。
- 維持費が高額
- 駐車場を用意する必要がある
- 自動車に関する手続きは基本的に自分でやる必要がある
レンタカー
日常的に自動車を使うわけではない場合は、「レンタカー」が便利です。
レンタカーは数時間単位、もしくは一日単位で自動車を借りて使うことができるサービスです。
- レンタル代金
- 保険料(任意で追加)
- ガソリン代
レンタカーを利用するのにかかる料金は基本的に利用料金のみです。
車種と時間によって料金が決められており、6時間で4,000円~8,000円程度、1日で7,000円~1万円を少し超えたあたりの料金帯が多いように思います。
また、保険料に関しては基本的なものは基本料金に含まれているものが多いのですが、1,000円~2,000円ほど追加することで、万が一事故が起きた時に利用者の支払いが免除される「免責補償制度」に加入することができます。
万が一に備えて加入するのがよいでしょう。
さらに、レンタルの際にはガソリンは満タンになっているので、基本的には返却時にガソリンを満タンにして返す必要があります。
これを「満タン返し」といいますが、満タン返しが不要なところもあります。
普段乗れないような高級車にも乗れる
さらに、レンタカーなら、購入すると数千万円するような普段乗れない高級車やスーパーカーを借りることができます。
もちろんその分料金も高額になりますが、特別な日のデートやドライブに利用できます。
- レンタル料金のみで好きな時に車を利用できる(基本的にガソリン代は負担)
- 税金・駐車場代などの維持費がかからない
- 気分によって好きな車に乗れ、高級車に乗ることもできる
- 貸出や返却の手続きに手間がかかる
- 乗りたい車があっても予約が埋まっていることがある
- どれだけ長く借りても自分のものにはならない
「持つ」から「使う」へ
最近では、自動車の購入やレンタカー以外の利用者数が増えています。
それは、レンタカーに似たシステムを持つ、「カーシェアリング」と「カーリース」です。
自動車を「持つ」からカーシェアリングなどによる「使う」が普及しつつあります。
カーシェアリング
カーシェアリングとは、複数の自動車を会員で共同利用する方法で自動車レンタルする方式です。
- 月額料金
- 利用料金
- 保険料(任意で追加)
基本的には契約者は月額料金(1,000円程)を支払い、利用した時間分利用料金を支払います。
24時間ネットで予約することができ、15分200円ほどで利用できるので、短時間の利用に向いているほか、長時間の利用でも料金はレンタカー並の料金設定のところが多いのでお得に自動車を利用することができます。
カーシェアリングではガソリン代や自動車保険料も含まれています。
さらに、ガソリンを満タンにして返却する必要もなく、カーシェアリング会社名義のカードで給油をした場合、割引サービスがあったりします。
ネットから24時間予約することができ、近くのカーステーションから好きな車を選んで借りることができます。
ですが、これもレンタカー同様、希望の時間に予約が重なっていたら好きな車を借りることはできません。
このように、低料金で自動車を利用できるので、頻繁に利用しないのなら自動車を所有するよりカーシェアリングの方が安く済みお得です。
共同利用という性質上、レンタカーと違い、毎回返却後に清掃をしてくれているわけではありません。
汚してしまった場合は、お掃除キットが常備されているので次に利用する人のことを考えて掃除してから返却しましょう。
- 利用料金が安い
- 短時間利用に向いている
- 給油して返却する必要がない
- 自宅近くにカーステーションがないと不便
- 予約が埋まっていたら好きな車が借りられない
新しい所有の形「カーリース」
所有はしているが購入せずに自動車に乗る方法として「カーリース」という持ち方があります。
- リース料金
- ガソリン代・駐車場代
- 任意保険料
カーリースとは、カーリース会社から新車を3年や5年など、一定期間自動車を借りて(リース)、月々決められたリース料金を支払って車を利用する形態をいいます。
その車の名義はカーリース会社が所有者となり、契約者が使用者ということになります。
イメージとしては、月額いくらで音楽聴き放題などのサブスクリプションに近い契約形態です。
この毎月支払うリース料金の中に、環境性能割、自賠責保険料、自動車重量税、事務手数料などが含まれているので購入する際に必要なまとまった金額の支払いは不要です。
自賠責保険のみで任意保険はリース料金に含まれていないので各自加入する必要があります。
料金は車種や契約期間により変わりますが、月額1万円から数万円の価格帯となります。
リース期間終了後は
リース期間が終了したら、また別の新車に乗り換えることもできますし、気に入ったらそのまま買い取ることもできます。
月数万円で新車に乗ることができるので月々の負担は少なくお得感がありますが、もちろん制約もあります。
カーリースにはデメリットも
カーリースには通常、契約時に上限走行距離が設定されます。
これを超えた場合、契約満了時にオーバーした分の費用を支払う必要があります。
また、カーリースでは基本的に契約期間途中での契約内容変更や解約は認められていません。
途中解約する際は高額の損害金を支払わなければいけないことがほとんどです。
さらに、契約期間満了で返却する場合は、現状回復が求められるので、カスタマイズできることにも制限があります。
カーリースは初期費用の負担を減らし、月々手頃な料金で利用でき、短期間で車を乗り換えたいという人に向いています。
- 初期費用を抑えて車を一時「所有」できる
- リース期間終了後別の新車に乗り換えたり、そのまま買い取ることもできる
- 任意保険料と駐車場代が必要
- 距離制限の上限があり、途中解約できない
さいごに
ここでは、自動車の利用について購入・レンタカー・カーシェアリング・カーリースについてご紹介しました。
自動車を利用したいと考えている方は是非参考にしてみてください。